最新情報

試合結果 8/20 新木場1stRING『INNOVATION6』

『INNOVATION 6』
観衆:147人

▼第1試合「新木場闘会始」(30分1本勝負)
○阿部史典(BASARA)
6分30秒 逆さ押さえ込み
●ジョニー・ヘイワードJr

▼第2試合「軍団抗争6人タッグマッチ」(30分1本勝負)
ツトム・オースギ(フリー)&バナナ千賀(フリー)&○トランザム☆ヒロシ(BASARA)
9分7秒 片エビ固め
ガーリン・シュー・ペローズB(後藤恵介)(フリー)/ガーリン・シュー・ペローズC(竹田光珠)(666)/●木村太輔(アライヴアンドメジャーズ)

▼第3試合「TTTvsBASARA」(30分1本勝負)
○ガッツ石島
12分12秒 ゴーストバスター→片エビ固め
●SAGAT(BASARA)

▼セミファイナル「スペシャル6人タッグマッチ」(60分1本勝負)
●瀧澤晃頼&政岡純(フリー)&木下亨平(ダブ)
15分56秒 骨喰
○政宗(フリー)&梶トマト(フリー)&CHANGO(フリー)

▼メインイベント「TTT認定インディー統一タッグ選手権試合」(60分1本勝負)
【王者組/“最高”ミステリー】黒田哲広(フリー)&○マスクドミステリー
20分19秒 旋回式チョークスラム→片エビ固め
【挑戦者組/渡鳥連合】●藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)&塚本拓海(BASARA)
※第2代王者組が初防衛に成功

オープニング


 オープニングにて、のげ氏が登場してTORUの自主興行第2弾を告知。
 全国を転戦して広い交流を得たTORUのプロデュースならではの豪華カードが読み上げられるたびに観衆から驚きと喜びの声が上がった。

『ON THE ROAD 2022~TORUプロデュース興行~』
日程:2022年10月22日(土)
開始:13:00
会場:東京都・王子BASEMENT MON☆STAR

▼シングルマッチ
阿部史典(BASARA)
vs
政岡純(フリー)

▼6人タッグマッチ
ガッツ石島(TTT)/マスクドミステリー(TTT)/瀧澤晃頼(TTT)
vs
佐野直(フリー)/小仲=ペールワン(666)/ビッグベアー(フリー)

▼シングルマッチ
政宗(フリー)
vs
矢野啓太(ワラビー)

▼シングルマッチ
藤原秀旺(アライヴアンドメジャーズ)
vs
グンソ(ダブプロレス)

▼シングルマッチ
TORU(TTT)
vs
レイパロマ(ダブプロレス)
※所属は発表日時点のもの

第1試合


 昨年北都プロレスに現れた謎の怪人・ジョニー・ヘイワードJr.がTTTに2大会連続参戦。迎え撃つは、そのトンパチぶりでインディー界隈に名を轟かせる阿部史典。おもちゃ箱を叩き割るかのようなビックリドッキリプロレスが期待された。

 ゴングが鳴ると、バックの取り合いからリストロックの応酬と堅実な攻防から阿部がヘッドロックに捕らえ、ロープに走ってヒザへの低空ドロップキック。さらに阿部はヘイワードにゲンコツを叩き込むも、ホッケーマスクに包まれたヘイワードの頭部は硬く、阿部は拳を痛める。
 阿部はミドルキックを打ち込んでいくも、ヘイワードはショルダースルーで高々と放り捨て、コーナーで首絞め&顔面踏みつけ。阿部はメゲずにゲンコツを見舞っていき、拳がさらにボロボロになる。

 ヘイワードはブレーンバスターからキャメルクラッチに捕らえ、阿部の短い髪を器用に指でつまんで引き抜いていき、指を突っ込んで鼻フック。さらに場外に放り出そうとするが、阿部が逆にエプロンに放り出してビッグブートで叩き落とし、エプロンを駆けての空対地サッカーボールキック。

 阿部はリングの下からコーナー調整用の工具を取り出してヘイワードの頭をホッケーマスク越しにゴツリ。さらに回転浄土宗からロープに飛ぶが、ヘイワードがキャッチしてボディスラム。さらにショルダータックル連打からフライングショルダー。さらにスパインバスターで叩きつけてから丁寧に祈る祈祷式パワーボムを狙うが、阿部がショルダースルーで切り返す。

 ヘイワードは阿部の顔面にナックルを叩き込んでいき、阿部もソバットから伊良部パンチを発射も、これをかわしたヘイワードがアトミックドロップ&マンハッタンドロップ。さらにビッグブートで吹っ飛ばすも、阿部がアイル・ビー・バックで帰還し、伊良部パンチをクリーンヒット。ヘイワードも右ストレートを発射も、これをかわした阿部が逆さ押さえ込みで3カウントを奪った。

第2試合


 TORUが新型コロナ陽性判定を受けて欠場。SOSとタッグを組む予定だった木下がセミファイナルへと移り、代わりにトランザム☆ヒロシが参戦。
 最近秀旺と行動をともにするガービー&ガーシーだが、渡鳥連合のメンバーではない。長らく秀旺と行動をともにしてきた木村は2人に思うところがあるのか、最初は同じコーナーに立つことも嫌がるなど不穏な空気が漂う中で試合開始。

 ガービーとヒロシでゴングが鳴ると、ヒロシはアリキックで威嚇。手4つで組み合ったガービーが腕力で圧倒。荒ぶる鷹のポーズで威嚇するが、ヒロシのアリキックがクリーンヒット。両者タッチへ向かう。ガービーがタッチを求めるも、木村は拒否。ガービーは無理やりタッチして試合権利を移す。

 木村と千賀の対面となると、ロックアップでの力比べから木村がクリーンブレイク。千賀もクリーンブレイクし、渡鳥連合らしからぬクリーンファイトに会場がざわつく。千賀が低空タックルで倒すも木村は下からスリーパーホールド。千賀がレッグロックで切り返すも木村は上下を入れ替えてフロントネックロック。ガーシーにタッチを求める素振りを見せるも寸前で引き返す。千賀が自軍コーナーに連れ帰ってオースギにタッチ。木村も自軍コーナーに連れ帰るとガーシーが木村に触れて試合権利を得る。

 ガーシーとオースギは目まぐるしいロープワークの攻防を展開し、ガーシーはリープフロッグで、オースギは側転で互いの攻撃をかわす。ドロップキックでこの攻防を制したガーシーがスーパーマン・プッシュアップでその身体能力をアピール。ガーシー&ガービーはトレイン攻撃を見舞い、これに無理矢理木村も巻き込むがガーシーのタックルが木村に誤爆。3人の間に張り詰めた空気が流れ、仲間割れした隙を突いてガーシーが袋叩きにあう。

 オースギのエルボーをかわしてロープに飛んだガーシーがフライング・フォアアームを叩き込み、ガービーにタッチ。

 ガービーはオースギをショルダータックルでふっ飛ばし、千賀、ヒロシにボディスラム。ガービーはたっぷり時間をかけてアピールしてから串刺しラリアットを狙うが、オースギがエプロンに抜け出してかわし、コーナーからダイビング・バックエルボーを発射するが、なんとガービーはこれをキャッチしてそのままバックドロップで叩きつけるという怪力を見せる。さらにボディプレスからセントーンを発射も、オースギが回避して自爆させヒロシにタッチ。

 ヒロシとガービーは互いに見合ってから礼。唐突に柔道マッチが始まるも、ヒロシが相手コーナーに押し込むと木村がタッチを受ける。

 ヒロシと木村も互いに見合ってから礼。互いに柔道をバックボーンに持つ2人はじりじりと距離を詰めて襟を取り合っていき、木村が背負投を狙うもヒロシが腰を落として耐え、逆に背負投。

 思わず「一本!」と声が上がる中、オースギ&千賀が木村にダブルトラースキック。ヒロシが大外刈で叩きつけるもガービー&ガーシーがカット。木村がヒロシを羽交い締めにし、ガーシーがラリアットを狙うもヒロシがギリギリで脱出。ガーシーも一度は立ち止まって誤爆を回避するものの、その直後になんと木村へ意図的なラリアット。戸惑うヒロシに指示を出してカバーさせ、そのままヒロシが木村から3カウントを奪う形で試合は終わった。

 ガービー&ガーシーと木村との間の亀裂は決定的なものとなり、両軍睨み合いながら退場していった。

第3試合


 インディープロレス界屈指のパワーを誇るガッツとSAGATのシングルマッチ。
 この試合は“TTTvsBASARA”の対抗戦として行われており、タイトルがかかっていてもおかしくない好カードとなった。

 ガッチリとロックアップで組み合って力比べを展開し、SAGATが離れ際にチョップ。両者ショルダータックルで幾度も正面からぶつかり合っていき、ガッツが打ち勝つもSAGATが即座に起き上がってショルダータックルでなぎ倒すという互角の攻防を展開。SAGATはマウスピースを外し、ギアを一段回上げる。

 SAGATはエルボードロップの連打からバックフリップを狙うが、腰を落として耐えたガッツがボディスラム。さらにロープに振ってバックエルボー。ヘッドバッド、鬼神ナックルからエルボードロップの3連打を見舞い、グラウンドに転がしながらのじっくりとしたスリーパーホールド。さらに串刺しラリアットを狙うが、SAGATはフライング・ショルダーで迎撃。

 SAGATは串刺しラリアットからセントーン、DDTからバックフリップを狙うが、ガッツが体勢を入れ替えてボディプレスの形で押しつぶす。ガッツは串刺しラリアットからブルドッギング・ヘッドロック、フライング・ニールキックと連撃しWARスペシャル。SAGATがギブアップしないと見るや体固めも、SAGATは意地のキックアウト。

 ガッツは鬼神ナックル&チョップを連打していくが、SAGATは小気味の良いリズムでのナックル連打から両拳をぐるぐる回してバイオニックエルボーを狙う。これをカウンターのナックルを叩き込んで阻止したガッツがロープに飛ぶが、SAGATは飛びかかってバイオニックエルボーを頭頂部にクリーンヒットさせる。


 SAGATはショットガンドロップキックでコーナーに吹き飛ばし、キャノンボール。さらにバックフリップで叩きつけてゴアを狙うが、ガッツがリープフロッグで飛び越えるという意外な身軽さを見せ、振り向きざまのラリアット。SAGATもラリアットで迎撃し、幾度もラリアットでぶつかり合うも、ロープに飛んだSAGATへガッツがカウンターのラリアット。最後はゴーストバスターで突き刺して3カウントを奪った。

 試合後、ガッツが握手を求めるもののSAGATは応じず。しかしガッツが座礼をすると、SAGATも向き合って座礼で応え、ガッツがSAGATの腕を掲げあげて称えた。

ガッツ「本日は雨の中ご来場ありがとうございます!SAGAT選手初めてシングルしましたけど、強いですね。ああいう非常に若い選手がいるってことはプロレス界にとって非常にいいことだと思います。今日は対戦しましたけど、今度は機会があったら組んでみたいと思います!」

インフォメーション


 休憩明けに石川国由会長、のげ氏、トランザム☆ヒロシがリング上に現れ、『闘強商店会プロレス~三都物語~』の開催を宣言。
 当イベントは、末広通り商店会(新宿三丁目)、たかの台地区商店会(小平市)、東久留米駅前商店会の3つの商店会を巡る形で行われるもの。それぞれの商店会でのプロレス大会や、商店会を周ってスタンプを集めることで景品がもらえるスタンプラリー企画が催される。
 闘強商店会プロレスでは、現在“テツ&ラム”黒田哲広&ラム会長が持つたまプロタッグ王座の争奪戦を中心に展開され、男子&女子のミクスドタッグでの王座戦が展開されていく。

 当イベントはすべて無料で開催され、プロレスの観戦も無料。スタンプラリー企画も併せ、たまプロタッグ王座の争奪戦にも注目が集まる。

<開催日程>
9月11日(日) 9:30~ 末広通り商店会(新宿三丁目) プロレス交差点
10月9日(日) 16:00~ たかの台地区商店会(小平市) 小平中央公園噴水広場
10月16日(土) 11:00~ 東久留米駅前商店会 成美グリーンホール

第4試合


 TORUが新型コロナ陽性判定を受けたことで木下が代わりに参戦。
REAL HIPSTAR+若干無理した様子で一緒にはしゃぐ瀧澤のパリピなチームに対し、トマチャンに政宗が合わさった3人はどことなく千葉のかほりが漂うチームに。

 梶と木下が互いに「ハイテンショォォ~~ンッッ!」と叫んで熱をグングン上げていく中、少し離れた位置から引き気味に眺める政宗、「頭おかしくなるよォ~ッ!頭おかしくなっちゃうよォ~ッ!」と嘆くCHANGOと、試合前から既にリング上で1つの物語が紡がれた。

 木下と政宗でゴングが鳴ると、堅実かつテクニカルな腕関節の取り合いから木下がレッグロックをかけながらの首ブリッジで絞り上げる柔軟性を見せ、政宗も自身の右腕一本で木下の両手を絡め取る複雑なジャベから飛行機投げ。さらに両者腰投げでのテイクダウンの奪い合いを展開し、政宗がクルックヘッドシザースも木下が倒立で抜け出しつつのジャックナイフで切り返すという、短時間の中で濃密な勝負を展開し観衆は喝采を送る。

 政岡とCHANGOの曲者同士の対面となると、手4つで組み合おうとしつつ政岡がCHANGOの手を足元に誘導しフットスタンプを狙うが、CHANGOもこれを読み切っていてかわしつつ政岡の足を踏みつけ「バァ~~カ!」と罵倒。CHANGOがヘッドロックで捕らえると政岡が髪を引っ張って脱出、政岡がヘッドロックで捕らえるとCHANGOも髪を引っ張って脱出。チョップの打ち合いから互いにフットスタンプを発射も不発。両者睨み合いながらタッチへ。

 瀧澤と梶の対面となると、両者ロープに飛んで側転やリープフロッグで相手の攻撃をかわし合うも、瀧澤がアームドラッグからのヒップトスで先制。さらにロープに振るが、エプロンからCHANGOが梶をキャッチ。追撃を狙った瀧澤に対し、CHANGOがエプロンからタックル、梶がミドルキック、CHANGOがスワンダイブ式ライダーキック、2人同時の低空ドロップキックと軽妙なトマチャン連携。

 瀧澤と政宗の対面となると、政宗が瀧澤の顔面をロープにこすりつけ、髪を引っ張って痛めつけつつトマチャンが2人揃って出した足に顔からぶつける。CHANGOにタッチ。

 CHANGOはエプロンからロープ越しのネックロック、ゼロ戦キックと連撃。さらに政宗がセントーン・アトミコで追撃し、CHANGOが瀧澤を、カットに来たREAL HIPSTARの2人を政宗と梶が捕らえてジャベの三重奏。さらにCHANGOは瀧澤にフロントフリップからフットスタンプ。さらにコーナーからダイビング・フットスタンプを発射も、瀧澤がかわしてショットガンドロップキック。政岡にタッチ。

 政岡は四つん這いになったCHANGOを踏み台に飛んで梶&政宗を場外に叩き出し、CHANGOを首固めの形で転がしてから指へのフットスタンプ。さらにリバースガン・スタン、振り子式セントーンと連撃し得意のトラースキックを発射も、これをかわしたCHANGOがボディへの正拳突きを見舞って首固め。政岡がこれをキックアウトすると、CHANGOはレフェリーを引っ掴んで政岡に投擲。政岡が思わず動きを止めた隙に組み付いてスイングネックブリーカー。梶にタッチ。

 ハイテンションな梶は目にも留まらぬ速さのロープワークを展開し、その勢いのままにぶつかるランニングエルボー。さらに政岡をロープに振ろうとするが、エプロンから木下が手を伸ばしてタッチ。

 REAL HIPSTARが梶を翻弄し、木下の延髄斬り、政岡のトラースキック、木下のフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールド、ドロップキックと立て続けにヒット。木下と梶がエルボーで打ち合い、両者それぞれ延髄斬りをヒット。バタリと倒れ込み、両者タッチへ。

 瀧澤と政宗が足を止めてエルボーバッドで打ち合い、強烈なエルボースマッシュで打ち勝った政宗がチンクラッシャー、ココナツクラッシュ、河津掛けの連撃。ロープに飛ぶも、瀧澤がドロップキックで顔面をぶち抜いて迎撃。REAL HIPSTARも加わったトレイン攻撃から、木下のバッククラッカー+政岡のダイビング・フットスタンプの合体攻撃から瀧澤がジャックナイフ。トマチャンがカットに入ると、REAL HIPSTARが2人を場外に放り出してプランチャの編隊飛行。勝負は瀧澤と政宗に託される。


 瀧澤はRKOからチルト3を狙うが、政宗が背面着地して後方回転エビ固めを狙う。これを振り払った瀧澤がロープに飛ぶが、政宗は蜻蛉切りで迎撃。さらに雷切で叩きつけ、骨喰でガッチリ捕らえる。必死にロープを目指す瀧澤だったが、政宗が腰を落として激しく捻り上げると瀧澤は悲鳴を上げてタップ。

政宗「おい、全然だな。TTTの選手、大したことないな。全く汗かいてないよ俺。息は上がってるけどな。大したことねえ。そんな大したことないTTTの選手が持ってるベルトに挑戦したいと思いますけども。どうですかねえ、ガッツさん(※会場入口に立っていたガッツがうなずく)OK。じゃあ、アレですね。今日欠場してるTORU選手の回答をお待ちしてます。独眼竜は伊達じゃねえぜ!」

第5試合


 6月に行われた新宿三丁目の末広通り商店会プロレスにて、秀旺が因縁をつけたことで“最高”ミステリーと渡鳥連合の遺恨が勃発。
 7月には、藤原秀旺&ガーリン・シュー・ペローズB(後藤恵介)&ガーリン・シュー・ペローズC(竹田光珠)が持つインディー統一6人タッグ王座へ黒田哲広&マスクドミステリー&瀧澤晃頼が挑戦するも渡鳥連合が防衛。
 その後、秀旺&塚本が“最高”ミステリーの持つタッグ王座へ挑戦を表明すると、黒田は「次のタッグで俺たちが負けたら、2人とも引退してやるよ!あ、ちょっと言い過ぎました。絶対勝ちますけど、負けても引退しないです。その気持ちでやります。分かったかこの野郎!負けたら引退してやるよ!どーですかお客さん!」と、FMWの某レジェンドを思わせるゆるゆるな引退観を提示するとともに挑戦を受諾していた。

 秀旺が入場してくると、当然の権利のようにガービー&ガーシーも帯同し、2人がロープを上げる中で秀旺がリングイン。この様子を木村&ヘイワードが不快感を顕にしながら眺め、2人が秀旺の青コーナーにセコンドに付いた際も射殺さんばかりの視線を投げつける。

 黒田と塚本の対面でゴングが鳴ると、ロックアップでの力比べから手4つ、腕関節の取り合い、グラウンドでの足の取り合いとなり、黒田がダブルレッグロック+サーフボードストレッチで捕らえる。塚本がブレイクすると、黒田はミステリーにタッチ。

 ミステリーと塚本はがっぷり組み合ってそのままグラウンドにもつれ込み、腕関節の取り合い。塚本がロープ際で腕固めに捕らえながら秀旺にタッチ。

 秀旺は柔術家のようにリング中央に長座しながらミステリーをグラウンドへ誘い込む。秀旺は巧みなボディコントロールでミステリーを引き込みながら首を固め、マウントを取っていきヘッドロックへ。ミステリーがショルダータックルでふっ飛ばすと、自軍コーナーに連れ帰って黒田にタッチ。

 黒田はリストロックに捕らえるが、秀旺は入場時から着たままだったアロハシャツを脱ぎながら黒田の顔面に被せ、顔面かきむしり。怒った黒田がチョップを見舞うと、そのまま足を止めてのチョップ合戦へと発展。秀旺が崩れ落ちると見せかけて下から黒田の股間にパンチを見舞い、両者タッチへ。

 ミステリーは塚本をリストロックで捕らえながらヒジへエルボースタンプを連打していき、頭部へのニードロップからナックルを連打。塚本は足を刈って倒し、逆片エビ固め。ミステリーがブレイクすると秀旺にタッチ。

 秀旺は塚本とともに太鼓の乱れ打ち。木村&ヘイワードがレフェリーの気を引いている間に自軍コーナーにて2人でミステリーへ殴る蹴るなどの暴行を加える。秀旺が串刺し攻撃を狙うが、これをかわしたミステリーが逆に串刺しバックエルボーを決めエプロンからセントーン・アトミコを狙うが、場外からガービーが足を引いて妨害。そのままガービーがリングに上って秀旺と2人でミステリーを殴りつけると、黒田だけではなく木村&ヘイワードも抗議。渡鳥連合らの内輪揉めから生じた隙で抜け出したミステリーが黒田にタッチ。

 黒田はコーナーを使った哲っちゃん足殺しを見舞うが、ガービーがその横で陽気に黒田のステップを真似ていたためヘイワードが鉄拳制裁。黒田はリングに戻して膝十字固めから串刺しラリアットを狙うが、これをブートで止めた秀旺がチャンス of LOVE(※ニールキック)。塚本にタッチ。




 塚本は、力任せに放り投げる腰投げからリバーススプラッシュ式セントーン。さらに串刺し攻撃を狙うが、これをかわした黒田が哲っちゃんカッター、ラリアットと連撃し冬木スペシャル。ミステリーにタッチ。

 ミステリーはエルボースマッシュ連打からコーナーに上るが、塚本が引きずり下ろしてブレーンバスター・ホイップ。秀旺にタッチ。

 秀旺はナックル連打からロープに飛ぶが、ミステリーがパワースラムで迎撃。さらにロープに飛ぶが、秀旺が非常に高さのあるドロップキックでカウンターし、バックドロップで追撃。さらに100%メロ~ンジュース(※高角度パワーボム)を狙うが、猛然と黒田が走り込んできて秀旺にラリアット。
 しかし、またもガービーがリングに飛び込んできて黒田を場外に放り出あい、ガービー&ガーシーがミステリーへ串刺しラリアット。これに激怒した塚本が2人を排除。塚本は「どういうつもりだよ」と秀旺に詰め寄るが、秀旺は塚本をなだめて連携攻撃を提案。

 秀旺&塚本がミステリーへダブルの正拳突きからサンドイッチラリアットを狙うが、ミステリーが回避したため2人が正面衝突。ミステリーが2人まとめてダブルラリアットでなぎ倒し、秀旺にチョークスラム。これをカウント2で返されるとミステリーがラリアットを発射も、秀旺もラリアットで迎撃し真っ向からぶつかり合う。これを制した秀旺がメロンティー(※ジャンピングDDT)からラリアットを狙うが、ミステリーがカウンターのラリアットをクリーンヒット。最後は奥の手の旋回式チョークスラムで叩きつけて3カウントを奪った。


塚本「おい、藤原コラ。渡鳥連合でベルト獲るんじゃねーのかよ。コイツらは関係ねーだろ。お前どう思ってるんだ。ふざけんなよコラ!」
秀旺「えー、どうもこんばんは。藤原秀旺です。なんだろう、やっぱりみんな1人1人が、1度きりの人生、好きにやりたいです。メロン記念日だとかね、OCHA NORMA、頑張ってるよ。おい、塚本、お前力でやってみろよお前。なぁにが渡鳥連合だ。渡鳥連合は俺のモンだよ。お前らあーだこーだ言える立場じゃないんだよ。コイツらは渡鳥連合じゃないけどコイツらだって頑張ってるよ。だったら力でやれってんだよ。お前力でやってみろよ?」
塚本「今日、お前が力でやれなくて負けたんだろ?あぁ?お前が好きにやるって言うから渡鳥連合あったのに、『俺のモン』だ?お前の下僕じゃねーんだよ」
秀旺「そしたら次、俺が6人タッグのベルト持ってるから、お前ら力でやってみろって。次、いつだっけ?9月24日?選手権試合くんでやるから。おい。決定。決定!」
塚本「……いつもそうだよな、お前は。いつもそうやって本当に好きなように言って、行動して、責任も取らずに!まあいいよ。お前らが『挑戦してこい』って言うんだったら、俺ら、ここにいるメンバーかもしれないし、最近参戦できてない選手もいるからね。誰だっていいんだよ。お前らのベルト獲って……お前の目を覚ましてやるよ。藤原秀旺、今日負けたやつは帰れ」
秀旺「帰れ。帰らせろ」

(※塚本らが退場)

秀旺「どーもこんばんは。改めまして藤原秀旺でございます。どうなんだろう。人生、200年、300年生きてたらこういうことになるだろうって。皆の色々なね、コロナとかそういうのは抜きにして、俺は俺なりの人生かけてやってますんで、また応援してください!」

<試合後コメント>

“最高”ミステリー
黒田「“負けたら即引退スペシャル”をなんとか勝ってよかったです。お約束ですよ?嘘ですよ?(笑)」
ミステリー「ちょっと難敵でしたね。相手、セコンドも多くて、これどうしてやろうかと思ったら……ありゃあ、なんですか?セコンド同士が仲悪いんですか、アレは。人数が多かった割に機能してないというか、それで助かった部分はあるけども、セコンド同士で潰し合ってくれてたからリング上の相手に集中できて、最後は久々の……何年ぶりか分かんないけど、無我夢中で体が動いて旋回式チョークスラムってね」
黒田「自分、初めて見ました!(笑)」
ミステリー「そうっすよね(笑)何年かぶりに出した」
黒田「『旋回式あるんだぁ』って」
ミステリー「奥の手です。七色のチョークスラムの1つです。これで無事我々が防衛しましたよ。このまま“最高”ミステリーがこのTTT、インディー統一のタッグチャンピオンだっていうのを皆に見せつけていきますよ」

――最近黒田選手は『引退』の言葉を頻繁に口にされていますが……
黒田「仕方ねえっすよねえ。僕の師匠がそれやる人だから(笑)」

――その“師匠”の影響で引退詐欺を……?
黒田「…………どぉ~っすかねぇ~?まあ使ってるってことはそうなんでしょうねえ。会ったら怒られそうですけど。笑いながら(笑)」

――それは、“師匠”への愛やリスペクトといったプラスの感情から来るものでしょうか
黒田「…………………どうもありがとうございましたっ!」


塚本拓海&木村太輔
塚本「今日、TTTのタッグタイトルに挑戦ということで、藤原秀旺本人が『渡鳥連合の力を見せる』みたいなことを言った。それを了承した上で僕も勝手に名前を挙げられて今日に至ったわけですけど、僕も木村さんも前々から思っていたことなんですけど、ガーリン……ですか?」
木村「AだかBだかCだか分かんないけどね」
塚本「それをね、試合中に乱入してくるとかっていうのはちょっと違うんじゃないかなと。渡鳥連合としての力を見せると言ってる割には、そういう余計なものが2匹もついてきてあーだこーだ言ってましたけど、そういうところに不信感というか、自分も頭に血が上ってしまったところはありますよね。だから、向こうが6人タッグチャンピオンってことが頭になかったんだけど、そうやって『挑戦してこい』って言うんだったら、我々もそれを飲んだ上で相手チームに土をつけてあのベルトを獲って、藤原秀旺の目を覚まさせてやろうかと」
木村「最近ね、違う方向行ってるなと思ったし、今日の試合だってああやってケンカすんのもおかしな話だし」
塚本「本人も『アレは渡鳥連合じゃない』って言ってたし、なおさら謎が謎のままというか。ちょっとカーッとなった部分があった」
木村「いいんじゃない?次回俺たちがちゃんと意地を見せてあげて。向こうもそれで目を覚ますかも知れないし」
塚本「まあ、闘うだけですね」
木村「そうだね。結果残すだけ」

藤原秀旺
(※報道陣を無言で物置部屋のようなところに引っ張り込み、独白を始める)
「渡鳥連合は、俺自身が、渡鳥の集合体であるということから。ウン、最後は1人になるんじゃないかと、そういう刹那主義というか、そういうものなのかなという気もしてるし、彼らも渡鳥連合を良くしたいというか、自分のものというような主張はちゃんと受け止めていかないといけないと思うし、やっぱり今この混沌とした時代の中で、メロン記念日の存在であるとか、俺の中で活力になっている以上、これは断固として主張していかなければならないし、そういった意味では彼らがどういう形で来ようが、次回9月24日の大会では僕らが防衛して、次のステップに行かなきゃいけないなと思います」

関連記事

ページ上部へ戻る